犬の里親になる事、それと犬種や子犬にこだわる人を否定するのは違う《ブリーダー編》
こんにちは、テンです。
愛犬家のはしくれとして、最近思うことがあります。
犬の殺処分について話されるときに感じる疑問・違和感
ここ数年、テレビで特集を組まれることが多く、実際に犬好きな友人たちとの話題に上ることも多い「犬の殺処分問題」について。SNSでも「犬好き」でつながっている人の投稿を見ると、やっぱりその問題への嘆きがよく見られるんですよね。
この問題自体は解決すべきことだと思うし、絶対に悪いことっていうのはわたしも心底思います。でもねぇ、なんでしょう。なんか違和感がぬぐえない……。その理由はなんだろう?と思っていたけど、最近ふと気づきました。
犬の里親になる = 善・素晴らしい・みんなそうしろ
犬を子犬から飼う・購入する = 悪・里親になれよバカヤロー
この極端な考え方がちらほら見えませんか?
分かります。言いたいことは重々承知です。もちろん皆さんこんな↑悪態づいた言い方はされていませんが、例えばこういうの……。
犬を買おうとしているみなさん!待ってください(´;ω;`)どうして子犬じゃなきゃダメなんですか(´;ω;`)里親になってください(´;ω;`)
こんな感じ。一見すごく正しく、正義を主張しているかのように見えますが、「子犬を購入する人も犬種にこだわる人も全否定」、のように思えてしまう。しまいにはブリーダーさんまで全否定している人もなかにはいる。
犬の悪徳ブリーダーの実態、その陰には年中無休で働く優良ブリーダー
犬の殺処分問題を語るときに、同時に解決すべき問題として取り上げられる「悪徳ブリーダー」の実態。悪徳ブリーダーとは、例えば流行の犬種を大量に繁殖して、なるべく早い段階で売りに出すことで高く値をつけるような業者ですよね。
パピーミルなんて呼ばれたりもします。そしてその現状は本当に最悪です。掃除も管理もされていない狭くて暗い車庫のような場所に、糞尿にまみれた犬が何十頭とただ「居る」だけ。人間の残飯がエサなんてこともザラにあるそうで。
本来、母犬になった犬は世話を通して愛情を与えながら、子犬はその環境のなかで社会性なども身に付けます。しかし悪徳ブリーダーは、そんなのお構いなしで引き離します。なぜなら高く売れるから。そして十分に社会性を身に付けなかった犬は、大きくなってからも問題行動が多く見られたり、伝染病にかかっていたりもするそうです。
これに関しては売る側も買う側も、バカ。どうして調べないの?どうして犬舎を見に行かないの?って思います。
しかし、最近取り上げられるのはいつもこの「悪徳」だけですよね。同時にまじめに犬種を途絶えさせることの無いように、健康な犬が生まれるように健全な犬舎を持っているブリーダーさんたちも取り上げないと、「ブリーダー=悪」みたいなイメージが付いてしまうんじゃないかな。
命を扱う仕事だから休みもないし、親犬・子犬の医療費、食費、管理費……たぶん相当大変だと思いますよ。
「ブリーダーは必要ない」という、まったく見当違いな意見
ここまで話すと出てくるのが、
だからブリーダーなんて必要ないです(´;ω;`)命を買うなんて…。犬種が無くなったらなにか問題あるんですか!目の前の命を救えればそれでいいじゃないですか(´;ω;`)!!
これはあまりにも見当違いではなかろうか?
まず【犬種】という概念を無くしたら、これから先の犬の繁殖はどうするの??おそらく「もっと小さい方がかわいい」「こういう色にした方がかわいい」と、好き勝手に繁殖する人が増えるでしょうね。
実際わたしの飼っている2匹のうち1匹はいわゆるパピーミルで繁殖犬をしていた、「チワックス」というチワワ&ミニチュアダックスのミックスです。これまた流行の犬種になりつつあって「いいとこどり」なんて言われてるようですが、ダックスの身体をチワワのか弱い脚が支えてるんで、すごく腰に負担かかりますよ。
スタンダード犬(純血種)を守るのはとても大事なこと。ブリーダーになるための条件や資格を徹底して、素人の繁殖禁止・悪質ブリーダーは取り締まる、これがゆくゆくの理想的な姿ではないのかな。
あと真面目に仕事している人の職業を簡単に「必要ない・無くせ」と言えるのもなんかすごく怖い。
なんか長くなったうえに、まだまだ続きそうなので今回は《ブリーダー編》としてここで締めくくります。